シモやんの、これだけは言わせて頂きます⑮

「見守りが命を守る」

切実にそう感じる悲劇の実例です。


 Aさん(80歳)は亭主関白で、

家の事は全て奥さんにお任せです。

2人の娘さんは既に嫁いで、幸せな

家庭を築いています。


 その日Aさんは、チョイと一杯の

つもりが二軒三軒とはしご酒で深夜

の帰宅です。

部屋に明かりはありません。

「お~い」と声をかけ、Aさんがス

イッチを入れると、奥さんが台所で

倒れていました!


 救急車で大学病院に奥さんを搬送

しますが、脳溢血の手遅れ状態です。

奥さんはボーっとしたままで思うよ

うに口もきけず、Aさんの事も2人

の娘の事も思い出せない体になりま

した。


 やがて奥さんは要介護5の認定を

受け、施設に入所となります。

残されたAさんは、ショックと自責

の念で一杯です。


「なんであの時、酒なんか」

Aさんは自宅で首を吊ります・・・


 事件性を疑われ、遺体は警察預か

りです。ご近所はザワつきました。


数日後、Aさんの遺体は自宅に戻る

事無く火葬場に送られます。

わずかな身内だけの寂しいお別れです。


そして、

半年後、奥さんが後を追うようにして

亡くなりました。